12.02
相模川上流からの優先取水開始
こんばんは。西郷宗範です。
今年度、私は神奈川県内広域水道企業団議員として議会外役職を拝命していますが、本日、先日の企業団議会で報告のあった「相模川上流(沼本地点)の未利用水利権の活用」が本日より実現しました。
神奈川県・横浜市・川崎市・横須賀市・神奈川県内広域水道企業団(以下「5事業者」という。)は、将来にわたり水道を維持していくため、連携して「水道システムの再構築」に取り組んでいます。
その取組の1つに掲げている「上流取水の優先的利用」のうち、「相模川上流(沼本地点)の未利用水利権の活用」を、令和6年12月2日に開始しました。
この取組は、川崎市が先行的に行った浄水場の統廃合により未利用となっていた沼本地点の水利権を活用して企業団が取水し、その代わりに酒匂川下流の飯泉地点からの取水を減らすものであり、5事業者が取り組む「上流取水の優先的利用」の第一歩となります。
この取組により、新たな施設整備をすることなく既設管を活用し、一日最大142,000m3の水を自然流下によって企業団の浄水場に導水することが可能となり、その脱炭素化(CO2排出量削減)等の効果については、次のとおりです。
水は高いところから低いところに流れるため、本来であれば上流で取水した方がメリットが大きいのですが、上流は当然水量が少なくなるため、必要な水量が確保できないというデメリットもあります。
これまでそうしたことから相模川の下流、社家や沼本地点で取水してきましたが、人口減少や水利用の減少などに伴い、上流においての取水が可能となってきました。
今後は下流水利権の移転なども行いながら、上流水利権の優先活用を進めていきます。
5事業者で検討し、相模川の取水量の整理等を行うことで安定的かつ効率的な水運用と原水の確保が可能となってきます。
5事業者ではさらに構成団体水道事業者の浄水場の廃止を踏まえた送水管整備やバックアップ機能の整備なども進めるため検討を進めています。
こうした取り組みにより様々な災害・リスクの葬式対応力の強化や事業費の平準化、エネルギーの削減による地球温暖化対策などにも取り組んでいきます。