10.29
教育福祉常任委員会視察
こんにちは。西郷宗範です。
一昨日から教育福祉常任委員会の他都市調査視察に行ってきました。
今回の視察テーマは岐阜県岐阜市の小学校における「英語電子教科書の導入について」、大阪府高槻市の「ますます元気!健幸ポイント事業について」、山口県下関市の「放課後児童クラブについて」です。
まず、岐阜市の英語電子教科書の導入についてですが、ICTを活用した教育というのは今や必要不可欠です。
これまでの紙での学習から、教員が教科指導でICTを活用する教育に代わり、現在の学習指導では児童生徒が教科指導でICTを活用する教育へと段階的に進んできています。
将来的にはICTを活用して新しい授業・学習が行えることを目標としています。
そんな中、岐阜市ではすでに児童生徒が教科指導でICTを活用するという段階を整備し、新たな授業形態を作り出しています。
岐阜市では平成21年度に各教室に配備するため国の補助を利用し1932台の50型のデジタルテレビの購入を進めました。
当初は活用の仕方が徹底されておらず、使われないこともありましたが、だんだんと実物投影機による生徒の考えの発表の場などに使われるようになった桁用です。
さらに進んで平成25年にはデジタルテレビを電子黒板化して、タッチペンなどでその場所を指すことで大型のタブレット端末のような効果が得られるものに変化させます。
こうしたことと併せてネットワーク整備を行うことで、指導計画の改善もICTの活用により劇的に変化しています。
電子黒板とネットワークによの整備により確立された授業形態はデジタル教科書へと進んでいきます。
こうしたツールを利用することで先生も子供も新たな環境で活用されることにより楽しみながら授業ができるようになっているようです。
そして、今回のメインテーマである英語電子教科書…
岐阜市は平成15年度に英語でふるさと自慢特区として認定されています。
全小学校の小学校3年生から6年生に英語科が新設され、年間35時間の授業を実施してきました。
本年度からはさらにこれまで枠外で行ってきた小学校1、2年生についても年間18時間の英語教育を実施することとなりました。
もちろんその目標おつぃては英語に慣れ親しみ、コミュニケーション能力を高め、豊かな国際感覚を培うことにありますが、その中にするさと岐阜について説明したり紹介したりできるようになるというのがあります。
修学旅行では外国人を見つけてしゃべり、岐阜を紹介してくるという課題もあるようです。
まさに子供たちが大使としてインバウンドを行うという観点は教育の面だけに限らず、観光立市を掲げる横須賀市にとっても行うべき内容です。
では、横須賀市と岐阜市の違いは何なのか…
岐阜市でも横須賀市と同様、ALTを採用しています。
プラス行っていることはEF(English Friend)です。
ALTではどうしても費用がかさんでしまいますが、EFの場合一コマ2000円という講師料でで英語コミュニケーションをとってもらうため予算が格段に安く済みます。
英語を母国語としない方もいるのでネイティブでない発音というのもけ代としてあるようですが、子供たちにとっては英語を身近に体験できるため、英語に物怖じしない度胸がついてきます。
また、児童用書籍はKIDS CROWN GIFU CITYというのを三省堂に依頼してぎふしばんとして編集してもらっており目標の自分の住むまちへの愛着を感じられるようになっています。
そして、このテキストをデジタル化…
実際に委員長が操作をさせてもらいましたが、デジタル化することでゲーム感覚で楽しみながら学習していけるというのは画期的です。
こうした取り組みによって、英語能力は全国平均を上回っており、新たに学年を下げて取り組むことにより数値が伸びていくのは確実であるとおおみます。
本来であれば横須賀市が真っ先に取り入れなければいけないような今回の視察内容はとても勉強になりました。
続いて、高槻市の健幸ポイント制度…
高槻市では平成25年度に更なる高齢者の健康づくりについて熱海市などの他市事例を参考に検討して、平成26年度から健幸ポイント制度を実施しました。
健幸ポイント制度では、事前に配布する健幸パスポートに、市が実施する検診などのほか、健康教室や体操教室などに参加することによりポイントが付与されていく制度です。
ポイントを足ることにより仲間意識を高めるような商品や健康体操のビデオなどをプレゼント、また、市の事業にも寄付ができるという形をとっています。
単純にこの方式だけを見ると物でつっているという風に取れてしまう点もありますが、実際は全く異なります。
参加者の多くはポイントというよりも継続性を重視してくれるようになっており、事業実施後のアンケート調査でも健康になったと実感する回答が多く見られます。
健診の受診率が高いという一つの要因として特定健診アンドなどが無料で受けられるというのもありますが、今までなかなか受診してもらえなかった方たちにも、健幸ポイント制度を通じて更なる周知が図れたという実態もあります。
横須賀市ではラジオ体操やウォーキングを推奨しておりますが、もちろん、寄付や特定健診などもあります。
こうしたいろいろな事業を一つのポイント制度にしているというところが相乗効果を生んでいるのではないかと思います。
横須賀市における事業の数々を整理し、統合したポイント制度を作ることにより、市民の啓発につながる部分というのは必ずあります。
今後こうした点も踏まえ研究していきたい内容でした。
最後に、下関市の放課後児童クラブについて…
横須賀市の学童保育と下関市の事業は導入部が全く違うため実現するためにはかなりの研究が必要になるかと思いますが、今後考えていくにあたって非常に参考になる内容でした。
横須賀市は民設民営ですが、下関市は公設公営で行っています。
利用料金も4000円から5000円(土曜日も利用する場合)と横須賀市の2万円を超える利用料に比べたら格段に安いです。
下関市の場合、もともと教育委員会がこの事業を行っていたことから、放課後児童クラブはほとんどの学校内に入っています。
学校の空き教室棟が利用できない場所については、学校敷地内に軽量鉄骨などによる建屋を建てており、定員が超過している1か所だけが近隣の民家を借りているそうです。
やはり利用料金の格差の要因の一つは家賃…
下関の事例を見る限り、横須賀市においてもすべての学童クラブを学校内に収容することによって、家賃分の負担は減るのではないかと推察できます。
逆に下関では民設民営も検討しているようですが、横須賀の事例を考える限り苦労が多いことは明白です。
いただいた資料を基に、今後の学童保育の在り方について比較検討し、今後の議会活動に役立てていきたいと思います。
詳細については視察報告書で…